科学としての西洋医学、現代医療の真の姿:土橋重隆WEBサイト ガンを治すには 心は体の設計図
科学としての西洋医学、現代医療の真の姿:土橋重隆WEBサイト ガンを治すには 心は体の設計図  科学としての西洋医学、現代医療の真の姿

 みなさんが病院や医院で受ける診察や治療は、
一般的に西洋医学と呼ばれているものです。
大学の医学部で教えるのも西洋医学で、西洋医学は
現代における最高の医療を提供するものであると
考えられています。

 西洋医学とは何かと言えば、まさしく科学です。科学であるからこそ、人を物理的存在として捉え、病気を外側から徹底的に観察・分析し、その症状を診断します。この場合の病気の外側とは、人間の体の目に見える部分、つまり血液や皮膚、骨、内臓といったもののことです。

 たとえば、血液検査ひとつをとってみても、採血した血液から様々な物質的要因が検出され、体の状態を知ることができます。
 また最近では、CT検査(コンピュータ断層撮影)、MRI検査(磁気共鳴画像診断)、内視鏡検査、超音波検査など、より鮮明な解析力を持つ機器も登場し、診断の精度は飛躍的に向上しました。 

メスを使って切り開き、直接観察しなくても、病変を画像にして正確に確認できるようになったのです。
 こうした驚異的な技術的進歩によって、診断のレベルは上がりました。医者の側も、診断技術の向上に努めています。X線やCT、MRIの画像をいかに読み取り、どこに異常があるのか、どんな病気なのかをみきわめるための勉強会や検討会を開いて、腕を磨いているのです。

 いかに正確な診断ができるか。それが、医者の世界では実力の差としてとらえられます

診断では、検査によって得られた画像や数値を分析し、異常部位を特定したり、その異常の進行状況を把握します。そして、その異常に名前を付けます。それが病名であり、病名を特定するところまでが診断の領域ということができます。



 病名が決まると、次にどのように治療するかということになるわけですが、治療法はそれぞれの病気ごとにほぼ決まっています。
 一般的には、現在の日本では保険で認められた治療法以外はできませんから、病名が決まった時点で自動的に治療法も決まってしまうのです。

 たとえば、体温が上がり、咳も出るので病院で診察してもらったとしましょう。医者は体温を測り、喉の状態を見て、呼吸音を聞き、場合によっては血液検査を行って風邪と診断します。
 風邪と診断されれば、ほとんどの医者は同じような治療を施すことでしょう。熱が高ければ解熱剤を、咳込みが激しければ咳止めの薬を処方します。それが風邪の治療法として認められたものであり、風邪と診断されれば、一般的に認められた治療以外のことを行うことはできないのです。

 私の言う「医者は診断が8割、治療が2割」とはそういう意味です。診断は、それぞれの医者の技術や経験によって差が出ます。同じレントゲン写真を見ても、ベテランの医師は新米医師が見落としたかすかな病巣の痕跡を見つけ出すことができますし、患者さんの問診からも異常の兆候をかぎ分けることができます。
 だからこそ、医者は診断の勉強会や検討会に参加して、自分の診断技術を磨こうとするのです。

 それに対して、治療は診断が下り、病名がはっきりすれば、やることは決まっています。医者によってそれほど違いはありません。というよりも、違うことができないような制度になっているのです。

 内視鏡手術や心臓手術など、一部の外科的治療においては、医者の持つ特殊な技術が生かされて、他とは異なる治療が行われることもあります。
 テレビなどのメディアでそうした特別な治療がことさらに紹介されたおかげで、「治療は医者によってまったく違う。名医にかかれば、治癒する確率が高くなる」と思われているようですが、特殊技術が生かせる外科的治療はほんの一部にすぎず、医者の特殊技術が適応される症例も限られたものでしかありません。治療全体から見れば、どの医者もほとんど同じことを行っているのが現状なのです。

 最近では、がん治療において分子標的治療という治療法が注目されています。ガンどを分子レベルでねらい打ちにするものですが、何らかの原因で腫瘍が姿を変えてしまうと、もう効きません。場合に応じて「視点」を変えていかなければ、最新技術も用をなさないのです。


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